パニック・ルーム

不思議なオープニングには必見!

夫と離婚したメグ(ジョディ・フォスター)は娘のサラ(クリステン・スチュワート)を連れ、ある富豪が遺した豪邸に引越して来た。その屋敷にはパニック・ルームという、緊急避難用のが設置されていた。引っ越し当日の夜、3人の男たちが突如邸内に押し入ってくる。侵入者達に気付いたメグはサラを連れてパニック・ルームに避難する。しかし彼らの目的のものはその部屋に隠されているという。男達の中にはパニック・ルームの設計者であったバーナム(フォレスト・ウィテカー)がいた、彼は殺しはしないという条件で仲間に入ったのだが…。

ハンニバル』を断って迄こだわったジョディ・フォスターとデビッド・フィンチャーのコンビによるサスペンス・スリラー。まっさきに目に入ってくるのはオープニングの映像、ニューヨークの町並みに浮かび上がるクレジットは一見の価値有り。不思議な映像が無気味さを一層引き立てています。

少ない登場人物と屋敷内という限定された環境でここまで話を盛り上げるのはさすが!タイプ的には『Cube』を思い出せますがアクションやメグ達とバーナムの駆引きあり等中身は充実しています。設定が特殊なだけに前半はハラハラさせてくれます。ただし後半の展開に関してはやや期待外れ?前半で引っ張り過ぎたかな?という感じがします。後半にもっとサスペンスものとしてのハラハラ感が….。

登場人物が少ないだけにそれぞれの人物の個性に注目。妊娠中だったにも関わらずアクションに挑戦したジョディはもちろん、娘役のクリステン・スチュワート、ジョディにして”才能を感じさせ昔の私に似ている”と言わせる程の熱演、本作が2本目ということでこれから注目株。そして犯人役のフォレスト・ウィテカー、結構なベテランですけど人のよさが感じられます。

タクシー・ドライバー

デ・ニーロ&スコセッシコンビの代表作!

ベトナム戦争帰りの元海兵隊員のトラヴィス(ロバート・デ・ニーロ)は不眠症に悩まされていた。眠れない時間を有効活用しようとタクシー運転手の職につく。タクシーで徘徊しているうちに大統領候補者の運動員である美女・ベッツィ(シビル・シェパード)に一目惚れしデートに誘うのだが、その初めてのデートにポルノ映画館に連れていき、彼女を激怒させてしまう。失意で夜の街をタクシーで徘徊するトラヴィス。彼のタクシーに突然アイリスという売春婦(ジョディ・フォスター)が飛び込んでくる。彼女はポン引きのスポーティ(ハーベイ・カイテル)に追われていたのだ。トラヴィスはほとんど脈絡もなくこの幼い売春婦を救いたいと強く願うようになり、思わぬ行動をとり始める・・・。

監督のマーティン・スコセッシ とのコンビで一躍世にでたといってもいいくらいの代表作。1976年カンヌ映画祭グランプリ受賞作品。私はこの作品は映画をよくみるようになり始めたころ初めて見たのですけど正直なにがよかったのか理解できませんでした。その時印象に残ったのはデ・ニーロのモヒカンと最初のデートでポルノ映画にさそって見事撃沈!されたこと、そして当時14才のジョディ・フォスターくらいしかありませんでした。

その後何年か後にみた時にいろいろと感じることがありましたが、世間に対する怒りのようなものがあるのかな?と思いました。…でも冷静にみると単にベッツイに振られたトラヴィスの思いがアイリスに置き換えられその思いと世間に対する逆恨み(?)が爆発しただけ、結果英雄扱いされてしまった….。というような感じだと思うのですけどいかがでしょう?

余談ですが、この作品を見てジョディ・フォスターに憧れた男がレーガン大統領暗殺未遂事件をおこし、そしてこの暗殺未遂事件がケビン・コスナーの「ボディガード」のヒントになったとか…。

社会に対するメッセージの強さ、そして大統領暗殺やラストの襲撃シーン等インパクトは強く映画鑑賞を趣味とする人はみておいても損はないかと思います。

ザ・メキシカン

「本当に愛し合ってる二人がいて、その二人に別れが訪れるのはいつだと思う?」

最近ツキに見放されている運び屋のジェリー(ブラッド・ピット)は、組織の命を受け、世界一美しいと謳われたアンティークの拳銃“メキシカン”を受け取るためにメキシコに旅立った。しかし現地でドジを踏み、銃を奪われてしまう。ジェリーが裏切ったと睨んだ組織は、喧嘩別れしたばかりの恋人サマンサ(ジュリア・ロバーツ)を人質に取り、さらに追手をメキシコへと差し向けるが、銃を狙っているのは実は彼らだけではなかった…。

単純なアクションものではなく冒険的要素を含んだラブコメディではないでしょうか?ストーリーに加え、設定や演出にそれが強く感じられ”娯楽”を意識した内容になっています。

サマンサはジェリーと遠く離れ、心優しい(?)殺屋のリロイと意気投合(これがけっこうくわせもの)し彼に恋愛のカウンセリング?を受けながら自分とジェリーについて見つめなおします。一方、ジェリーはメキシコの地で自分のドジに加えマンガのような?アクシンデントに見舞われながら”メキシカン”の様々な伝説に耳を傾け自分の身を案じながらもサマンサに思いをよせます。

そしてクライマックスはメキシコに全ての人物が集まってきて”メキシカン”騒動は意外な結末を迎えます。果たして黒幕はだれなのか?”メキシカン”の真の伝説とは、ジェリーとサマンサの運命は…。最後にサマンサがジェリーに言った一言「本当に愛し合ってる二人がいて、その二人に別れが訪れるのはいつだと思う?」(実はこれは殺屋リロイがサマンサにアドバイスしたセリフなんですけど、とても殺屋のいうセリフとは…(笑))に対してジェリーは何と答えるのか?

全体的に、(ストーリーに対して)少し長時間でだらけそうな感じもするがテンポがあってよかったと思います。ただ、アクションものと思って観た人にとってはNGの感じもするでしょう…。私としては『ミッドナイト・ラン』を彷佛させる良質のB級アクションコメディ!の感じがしました。

キャスト・アウェイ

私も漂流したらウィルソン君と友達になるのかしら?

フォレスト・ガンプ』『ホワット・ライズ・ビニース』のロバート・ゼメキス監督とトム・ハンクスのコンビで送る”生きる”ことをテーマにした人間ドラマ。

チャック・ノーランド(トム・ハンクス)は、メンフィスに本社を置く宅配便”フェデックス”のシステム・エンジニアだ。公私共に時間に追われる日々をすごし、恋人のケリー(ヘレン・ハント)と過ごす時間はほとんどない。ある年のクリスマスの夜、旧な出張で飛行機に乗ることになったチャックは婚約指輪?(多分そうだと思うのですけど…)を手渡し、大晦日を一緒に過ごそうといって飛行機に乗る。それが運命を大きく変えてしまうとは知らずに…。

チャックの時間に追われる生活は飛行機事故により遠く離れた島に孤立したことで、突然終止符を打たれる。飛行機事故の時でも救命胴衣よりも大切にしたクリスマスの夜にケリーからもらった彼女の写真入りのペンダントを心のよりどころに、また、ウィルソン君?と暮らしを共に??孤独という精神的な苦悩というハンデを持ちながら”生きる”戦いを続けます。4年が経ち、一大決心で島から脱出したチャックは幸運にもまったく生まれ変わった人間として文明社会に戻る。そして、彼は、これまで所有していたもの、大切だと思っていたものをすべて失ったことが、今までの人生に起こった最高の事だと悟る一方で世間からも”漂流者”になってしまったことを嘆く….。

無人島の生活でのシーン(脚本家が実際に無人島に住んでみたらしい、その分リアルかも?)が音楽や効果音の演出もなくほとんどセリフもなかったので淡々と物語が進んでいきそのままの雰囲気で大半が進んでいくような感じなのですが、生きていくなかで『人生とは?』『時間とは』ということを考えさせられる映画です。違った意味で感動を期待して観る人にはつまらなく感じてしまうでしょうが、人生を見つめなおすという意味ではいい映画ではないでしょうか?

出演は、『フォレスト・ガンプ』『グリーンマイル』のトム・ハンクス、25kg減量した彼に注目して下さい。そして『恋愛小説家』『ハート・オブ・ウーマン』のヘレン・ハント、チャックを仕方なく”過去の思い出”としてしまった事に苦悩する様子にも注目して下さい。

個人的にはチャックが無人島ので希望を捨てずにいられたというテキサスに住む芸術家ピーターソン夫人(ラリ・ホワイト、有名なカントリー歌手らしい)の宅配の荷物の中身は何だったんでしょう??

アナライズ・ミー

ロバート・デ・ニーロのシュールなコメディ!

ロバート・デ・ニーロが自ら出演した『ゴッドファーザー』を意識しながら演じたセルフパロディのシュールなコメディ。彼のコメディは『俺たちは天使じゃない』以来かな?

ポール(ロバート・デ・ニーロ)はどういうわけかテレビのドラマで号泣したり、急に気弱になって人を殴れなくなったりといった情緒不安定のマフィアのボス。マフィアとして気丈な精神を維持するためにということセラピストのベン(ビリー・クリスタル)の治療を受けることに….。すったもんだを繰り返しながら友情を築いていくというヒューマンコメディです。

アメリカのコメディ映画といえば『ポリスアカデミー 』シリーズや『裸の銃を持つ男』シリーズのような馬鹿馬鹿しくかつ下ネタ的笑いというのが印象的ですが、デ・ニーロのコメディは『俺たちは天使じゃない』の用に”ニヤッ”とするような笑いを狙っているようです。実際、彼にはそういう笑いの方が似合っているのではないのでしょうか。

笑いよりもストーリーを重視したこの映画、相手役は『恋人たちの予感』の ビリー・クリスタル。新婚生活をムチャクチャにされないかとヒヤヒヤするしているのがいいですね!彼が『僕の邪魔をするなら彼(デ・ニーロ)の治療はしてやるもんか』といってマフィアに鮫のいる水槽に投げ込まれるシーンは思わずわらっちゃいました!!

また、彼がデ・ニーロの代役でマフィアのサミット?に出席するシーンもありデ・ニーロ、ビリー・クリスタルそれぞれの見せ場も押さえているのでなかなかよくできている映画だと思います。