スナッチ

評価:5 つ星評価: 素晴らしい!
  • テンポのよさとブラピの汚れ?ぶりに拍手!

    ベルギーの宝石業者から86カラットのダイヤを奪った強盗団の1人、フランキー・フォー・フィンガーズ(ベニチオ・デル・トロ)。彼の役目はダイヤをニューヨークのボス、アビーに届けること。アビーの指示でフランキーはロンドンに。しかしそこで地元のマヌケな黒人3人組の強盗団が車で追突。彼らが襲撃したのはロンドンの賭けボクシングを牛耳る大悪党の店。強盗は失敗に終わるが3人組はダイヤを見つける。一方、賭けボクシングの三流プロモーター、ターキッシュ(ジェイソン・ステイサム)はパイキー(流浪民)のリーダー(ブラッド・ピット)とトラブルとなり彼のお抱えボクサーを病院送りにしてしまう。仕方なくターキッシュは予定していた賭けボクシングの試合にパイキーを出場させるのだが…。

    ロバート・ダウニーJr.ジュード・ロウ主演の「シャーロック・ホームズ」等、2000年にマドンナと結婚(2008年離婚)したことでも知られるガイ・リッチー監督、デビュー作のリメイク権をトム・クルーズが購入し、ハリウッドの有名俳優たちが次回作への出演を熱望したことでも有名ですが今回はやはり2000万ドルと言われるブラッド・ピットが格安の値段で出演を承諾、しかも現場での特別待遇は不要と申し出たということでしょう。ブラピの他にもかなりのアクの強い俳優達の出演、ベニチオ・デル・トロに至っては”え~、こんなでいいの?”って思う役回り。その他にジェイソン・ステイサム等はっきりいってもったいないって感じちゃいます。

    ストーリーについてもパイキーや元KGB崩れの武器商人、不死身の殺し屋等癖のあるキャラクター達が登場しますがテンポの良さ、そしてクールなカットで時間が経過するのを忘れさせる程。一見すると複数のエピソードが最後に一つになるパターンの映画特有の登場人物の複雑さと強引な展開に苦しむかと思いましたがテンポの良さも手伝って楽しみやすくラストのオチも結構いけてるストーリー展開になっています。

    印象的なのはアクションコメディのジャンルになると思うのですがイギリスとアメリカ映画がマッチしたのか?日本的な感じのアメリカ的インパクトある笑い(何のこっちゃ??)でしょう。ボクシングの試合のシーンでブラピに『わざと負けろ』と言っていたのにいきなり相手をぶん殴ってKOしてしまった瞬間のターキッシュの表情!あのカットは傑作です!ブラピの汚れぶりと共にお勧めの良作です。