誘拐犯

評価:評価3.5: 良い
  • ユージュアル・サスペクツと比べると…

    あてどなき人生を彷徨う2人のアウトロー、ロングボー(ベニチオ・デル・トロ)とパーカー(ライアン・フィリップ)。あるとき大富豪夫妻の子供出産の代理母代ロビン(ジュリエット・ルイス)の話を耳にする。2人の護衛、ジェファーズとオベックスの猛追を振り切りロビンの誘拐に成功、しかしその大富豪の正体は石油王、組合乗っ取り、裏金の資金浄化に手を染めるチダック(スコット・ウィルソン)であった。彼はすぐさま直属の”掃除屋”のジョーをさし向け秘密裏に事件を処理しょうとする。しかし誘拐犯の二人組以上に複雑な秘密、関係が隠されていた。ジョーとロビン、チダック、主治医のペインター、そしてボディガードのジェファーズとチェダックの後妻フランチェスカ…。果たして結末は…。

    『ユージュアル・サスペクツ』でアカデミー賞オリジナル脚本賞を受賞、全世界の映画ファンを瞠目させた脚本家・クリストファー・マックァリー。自身の脚本で初監督に挑戦したこの作品、主演には『 ユージュアル・サスペクツ』にも出演し『トラフィック』でアカデミー賞助演男優賞を獲得、その他各映画賞をも総ナメにした現在最も旬の性格俳優、ベニチオ・デル・トロ。寡黙で冷徹であるが悪道というものに対して自己の哲学を持つ役所を圧倒的な存在感で体現しています。実際、随所に”上手さ”を感じさせるところがあってそれだけでも十分価値ある映画だと思います。

    またデル・トロの他にもいぶし銀のベテラン俳優人の多数出演、『ゴッドファーザー』のジェームズ・カーン、70年代の犯罪映画の名脇役、『冷血』のスコット・ウィルソン、またジュリエット・ルイスの実父であるジョフリー・ルイス、そして『ナチュラル・ボーン・キラーズ 』のジュリエット・ルイス、特に彼女に関しては久々にスクリーンで見たのですが結構大人になり、なかなかの熱演ぶりです。

    ストーリーもさすが『ユージュアル・サスペクツ』の監督だけあって謎めいた展開に引き込まれていきますが前作以上の期待してしまったのか、やや先の読めるような展開になっていきます。ラストシーンについてはどうでしょう??全米映画評も真っ二つに分かれ、大きな議論を呼んだそうですけどやや消化不良ぎみに感じてしまいました。

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