A.I

評価:評価2.5: いまひとつ
  • キューブリックの”難解さ”+スピルバーグの”娯楽性”!

    舞台は未来。人間の生活はその大部分がロボットによって維持され、より人間に近いロボットの開発が進められていた。そんななか”愛する”という感情をインプットされたアンドロイド、ディビット(ハーレイ・ジョエル・オスメント)が誕生した。ディビットは彼を開発した企業の従業員夫婦のヘンリーとモニカ(フランシス・オコナー)に引き取られる。不治の病で冷凍保存されている息子を持つ彼らには好条件であった。しかし、医学の発達で息子は蘇生する。ディビッドと家族の共同生活は困難と考え、モニカは苦悩の末、ディビッドを荒野に置き去りにしてしまう。ディビッドはモニカから聞かされたピノキオの話を思い出し、自分が人間になればモニカはきっと自分を愛してくれると信じて”妖精”を探し求めて旅にでる。

    映画には”感動できるもの”と”考えさせられるもの”の二つに別れるとおもいますが。本作は後者にあたるのではないでしょうか?賛否両論、いろいろあるようですが”感動”を求める映画ではないように思います。

    スタンリーキューブリックの遺作ともいうべき本作ですが生前、彼がスピルバーグにアドバイザーとして打ち合わせしていたとき、キューブリックはこの映画は”僕がつくるよりも君(スピルバーグ)に撮ってもらったほうがいいかもしれない”と言ったとか言わなかったとか…??実際にメガホンを取るにあたりスピルバーグがこの映画に”キューブリックらしさ”を取り込もうとした努力が伺われます。

    ラストに関してはスピルバーグ的な終わり方でディビッドにとってはよかったのではないでしょうか?本作はやはり瞬きひとつしないハーレイ君の演技に感服させられるばかり、とくにモニカから”愛”をインプットされた瞬間の演技は圧巻でした。また対照的に瞬き連発のジョー(ジュード・ロウ)もあれはあれでよかったと思います(^^)。

    とにかく今になって感じることはモニカが”愛”をインプットしたときに口にした”7つのキーワード”の意味が気になることと、これをもしキューブリックが監督していたらかなり難解でけっこう”重い”ラストシーンになったのでは…?ということです。

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